錆びれゆく街

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ソラリアの街には二晩泊まった。香辛料は上手く売れたが、買うつもりだった宝石などの価格について揉めたらしい。 一日の自由行動を与えられ、フィル達三人は街をブラブラして、最後に街を一望出来る高台にやって来た。 タイラーは暇そうにしていたが、フィルとマティエは無言で街を見下ろしていた。 フィルは昔、ここから街を見下ろしたことがある。その時は、確かに街は輝いて見えて、人々は賑やかに暮らしていた。 フィルと同じように無言で街を見下ろしているマティエは、何を考えているのか、珍しく眉間に皺を寄せて、街を睨んでいた。 その日の夜は、長が酒を奢ってくれた。話がやっとまとまったらしく、長はかなり上機嫌だった。 フィル達はみんなと楽しく酒を飲み交わした。フィルとタイラーはザルだが、マティエは意外なことに下戸だったりする。すぐに飲み潰れて寝てしまう。 フィルとタイラーは、早々に寝てしまったマティエの両脇で、談笑しながら酒を飲んでいた。 フィルの耳にふと、反乱という言葉が聞こえた。さりげなくフィルが振り返ると、二人の男がコソコソとなにやら話し込んでいた。
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