第一章

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この女なんなんだ。くそっ、やっぱ人間はよくわかんねえや 『君だって人間でしょうが。私は無性に吸いたい気分なの』 『へいへい、そーかい』 それから、俺はこの不気味な女を適当に相手することになった 勉強はしてるの?いつから煙草吸ってるの?などなど…質問攻めかよ。マジ勘弁 『煙草吸い終わったし帰るわ。じゃあな』 とビルの屋上から出ようとしたが 『待って、最後に質問してもいい?』 『本当に最後なんだろうな?』 俺は相手をするのに疲れたので、早く帰りたいと怜衣を睨んだ 『こんな空の時はどう思うの?』 空を見ると、既に太陽が西に傾き、綺麗な茜色になっていた 『俺はどんな空でも死にたくなるよ』 そう言って屋上から立ち去った
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