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マーシャル「そして次に目が覚めると、ラヴィード君、あなたがいたの。」
と、マーシャルはラヴィードに指を差した。
人に向かってあからさまに指を差すもんではないが。
ラヴィード「なるほどね…そして今に至ると。」
マーシャル「そーゆー事。」
ラヴィード「くぁ~っ、それにしても驚いたぜ!まさかマーシャルが王女だったなんて…」
改めて、とんでもない事実に驚愕するラヴィード。
マーシャル「えへへ…でも、王女の肩書きが気に入らなくて、何度も城を脱走しようとしたんだけどね。」
ジェボ「しかし、このままだと、嬢ちゃんの身が危なくねぇか?」
マーシャル「えっ…?」
ジェボの意味深発言に、マーシャルは目を丸くさせた。
ジェボ「魔物がライン国を襲ったのは、恐らく勇者発祥の地だからだ。」
ラヴィード「そうなの!?」
恐らくラヴィードは、話に乗りやすいタイプ。
ジェボ「勇者の血を受け継いでるとされる奴を皆殺しにするために、ライン国を襲ったのだろう…」
マーシャル「そ…そんな…」
ラヴィード「でも…勇者なんて500年も前の話だろ?そんな前のを今更…」
ジェボ「血は争えねぇよ。だから、唯一の生き残りである嬢ちゃんを、また襲いに来るだろうな。」
ジェボは腕を組み、椅子に深く凭れ掛かった。
ラヴィード「なるほどね…」
マーシャル「で…でも大丈夫ですよ!私は魔術が使えます!少しくらいなら…」
ジェボ「それも虚しく、飛行機は墜とされたんだろ?」
マーシャル「うぅ…」
正論を言われ、何も言い返せないマーシャル。
ラヴィード「じゃあ、マーシャルも自分の身を守る為に訓練しないといけねぇな。」
マーシャル「…ほぇ?」
訳がわからないよと言いたげ表情を浮かべるマーシャル。
ジェボ「その通り、だ。」
マーシャル「え…?」
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