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500年前…僕は、諸悪の根源を討伐した。
世間は僕を勇者と崇め、讃え、惜しみ無い祝福を贈ってくれた。
信じてくれただけあって、少し心苦しいものが胸に刺さる。
何故なら、僕は一部だったから……
皮肉なものだね。
諸悪の根源たる者の一部が、勇者と崇められるなんて……
僕の仲間は、お互いがお互いを信頼し合う最高の仲間だった。
でも、世界はそんなに甘いものではない。
必ず、辛辣な現実が待ち受けているものだ。
人なんてのは、脆くて儚いね。
……おっと、どうやら僕と全く同じ波長を持つ子孫が現れたようだ。
この子には、ぜひ幸せな日常を送ってほしいものだが……
どうやら、そうもいかないらしい。
500年の時を越えて、奴が復活したようだ。
僕には、分かる。一部だったから。
年端もいかない子に、辛辣な現実が待ち受けているか……
神様って、悪戯好きだね。
補助してやらなきゃな。
多少、手荒な方法だけど……
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