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「畜生!」
その時、自分は空中にいた。
操縦桿を握っている。
F-14に似たコックピット。
だが、F-14にあったアナログの計器類は無く、最新のデジタル計器が並んでいる。
キャノピー越しに見える外界には青い空と大海原が広がり、周りを見ると我等がアメリカ海軍の艦上戦闘機、F-14Dスーパートムキャットが、ソ連の代表的戦闘機、MIG29とドッグファイトを繰り広げている。
「ボギー、シックスオクロック(敵、六時方向)。
サイレント、レフトブレイク!(サイレント、左旋回)」
自分の後席のパイロット、ジョージ・ウォーカーが自分に警告する。
自分は、左のラダーペダルを踏み込みながら、操縦桿を左に倒す。
機体が僅かに左に回転し、機体が横になった。
コックピットのキャノピーがある方――上部が左を向いている。
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