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もう遠い昔・・
母から聴いた
織姫と彦星の物語が大好きで
七夕の日に二人がきちんと出逢えるよう
毎日祈りながら過ごして居たあの頃
ある年の七夕
その日は朝から低い雲が広がり
心配していた通りに雨が・・
激しい雨音と共に
泣きじゃくる私の声
母はそっと私を膝に乗せ
『お空の上は晴れているから必ず二人は逢えるのよ』
優しく教えてくれた
その声があまりにも優しくて
安心と疲れで
私はそのまま眠りについた
ふと真夜中に目を醒まし
カーテンを開けると
そこには
無数に輝く天の川と
一際輝きを放つ
織姫と彦星の姿があった
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