プロローグ

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上手く言葉が繋げなくて沈黙してしまう……。 何か言わなきゃと思えば言葉が迷子になって出てこない。 「……。無理。してるんだろ?」 ……忘れてたシノは大人の男だった…。 今の沈黙で何も感じない訳がない。 僕の事なんて何でもお見通しなんだから。 昔から……。 「……うん。ちょっとだけですけど…。」 シノに嘘はつけないと思っておとなしく本音をこぼした。 「そんな事だと思った。チーの約束はでかいからな~………時間がかかるさ」 「……あぁ、でも、シノの夢も大きかったですよね?」 シノの夢は 自分の店を持つ事。 「でも、こうやって電話してくるって事はシノ……約束果たしたんですよね?」 「…まぁな……。今度2号店出すんだよ…新宿に」 「はぁ?!まじですか……」 店を出すって約束、もうとっくに果たして次のステップに進んでる… やっぱりシノは凄い。 「………僕なんか…全然進めてないのに…。」 普段、滅多に口にださない後ろ向きな発言がポロリと出た。
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