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私はそういうと、 逃げるように走っていった。 「クスッ…逃げても無駄なのに」 そう… 高野くんが呟いたのも知らずに… 「ただいま…フー…」 疲れた… 今まで生きてきて こんなに疲れたのは初めて… 何で今日、二回もあんな奴に 会わなきゃなんないのよ!! 「あっお帰りなさい。ねぇあかね。お隣りにねあかねと同じ学校の人が引っ越して来たから今夜夕食に呼ぼうと思うんだけどいいかしら?」 お母さんが わざわざ玄関に来てそう言った。 「別にいいんじゃない?どうせ私が嫌だって言ってももう呼んであるんでしょ?」 「あら…バレちゃった。ってことで荷物置いたら早速呼んで来てね。023号室だから」 「はいはい…」 私の家は、お母さんが大家をしているアパートの一室…。まあ一応大家として住んでるんだけどね。 私は自分の部屋に荷物を置くと023号室に向かった。って言っても隣だけどね。 「たか…の…?」 私は、023号室の扉の所で動きを止めた…。 だって表札に"高野"と書いてあったからだ…。 有り得ない… まさかとは思うけど… 有り得ないと信じよう… …………うん…………… .
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