出会い

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「じゃあ貴方の事何て呼べば…あ」 リリィの視線が部屋の隅に動く。 そこには、俺の学生証があった。 「…ごとつき、や?」 「如月弥(きさらぎわたる)、だ。…結局、教えちまったか」 「へー…綺麗な名前だね」 何故か、嬉しそうな顔。 …俺はこの名前が嫌いだ。 過去の栄光を語るばかりで働かない大酒呑みの父に、一切の家事を放棄した母。 そんな下衆二人につけられた名が綺麗なはず無い。
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