人間の俺と、ラミアの彼女。

学校

さて、それじゃ本題に入りますか。

「俺に一切相談が無かったことはこの際どうでもいい。…何故、その高校に入れた」

さて、どんな言い分を考えてるんだろうな。

「魔法使ったから」

0.5秒で返答された。

「…もう少し細かい説明を」

「捕食の為に魔法を使うのは禁止なんだけど、捕食に関係ないなら、ある程度は魔法を使ってもいいんだ。だから、高校の先生に魅了の魔法をかけて、転校生として入学させてもらったんだよ」

「…つくづく、常識が通用しないな、お前」

面倒に思っていた事は解決したが、こいつも大胆な事しやがる。

「いいところだったよ。みんな仲良くしてくれそう」

「まさかとは思うが、ラミアだって事は言ってないよな」

「勿論。…弥君、ボクってそんなに信頼されてない？」

「自己紹介の時に名前と種族名を何の疑問も無く言っていたのは誰だ」

「その点は大丈夫だよ。ちゃんと倉田美月って言ったし、目の色まで擬態もしたし」

なら多分大丈夫だろう。
…だとしてもこいつの場合、その他で何かおかしな事を言ったりしてそうな気がしてならんが。