弐 仕組まれた偶然

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そうな風に呆然として、自分の失敗を悔やんでいれば。 沖田は実に美味しそうに団子を食していた。 そんな彼をじっと見つめながら、思う。 「昨日の表情とは、全然違うんですね」 気が付けばそんな言葉が口から出ていた。 はっと慌てて口元を押さえる。 「悪いが、・・・昨夜の晩のこたぁ忘れてくれ」 沖田は自嘲気味な笑みを浮かべて言葉を繋ぐ。 そして最後の団子を一気に口に入れて、無言で金だけ置いて店を出ていった。 「な、・・・何よ、あの人」 折角の機会をみすみす逃してしまった上に、親交を深めようとした作戦は失敗。 しかも、奴が置いていったお金は足りなかった。 「あの食い逃げ野郎・・・っくそ」
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