チヒロさんとの別れ

4/5

10人が本棚に入れています
本棚に追加
/219ページ
「変質者さん」 「ヘンシ・ツシャだ」 「どっちでもいいわ。いいかしら?日本という昔鎖国の気狂い帝国にアーティチョークなどという神聖でクリスチャンな野菜があると思う?」 「あるかも知れん」 「まあね。でも、鳥取砂丘にあるかしら?」 「育ててるんだ」 「え?」 「育ててるんだ。だけど消えちゃったんだよお」 僕は思い当たる節があり、いった。 「俺が食った。嗚呼旨かった美味かった」 変質者の顔が見る見る崩壊してゆく。 「な、なんだってえ。 …あばよ、俺は死ぬ」 そういうと変質者は大爆発を起こし、死滅した。 「さ、行きましょ」 チヒロさんがいった。
/219ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加