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そのまま二人で砂丘を走行していると、チヒロさんがアイスとチゲ鍋が食べたいといい出した。
「よせよ、気持ち悪い」うっかりいってしまった。
チヒロさんの美人だった顔は昨日の殴り合いで破壊された。それがさらに崩れていく。
「じゃあ、何、あたしがお腹を空かせても、あなたは放っておくのね。嫌い。別れましょ。出てって」
ああ、しかたない。僕は彼女を愛しているからこそ、この場から出ていくことにした。
僕は三輪車を放っぽり、鳥取砂丘のセットから出て行った。
セットの外には、ただただ繁華街があるばかりである。
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