イヘン

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あれから6年が経ち、俺も高校3年生になった。 そんな今日、またあの夢を見たのだ。長く忘れていた夢… いや、本当は心の何処かで忘れれずにいたのかもしれない。なんたってご先祖様に初めてあった夢だったから。 夢なのに現実のように感じたあの時間の空気は、今でも忘れられない。 「えっ!?正幸もあの夢を見たの!?」 「ああ。富も確か誕生日の日に見たんだったよな?」 こいつは俺の腐れ縁である幼馴染、伊達政宗の子孫・伊達富(ゆたか)だ。 富も4月、誕生日の日に見たらしいが、その時はたまたまだと流していた。だが、それから2カ月後の先月、もう一人の友人、霧隠才蔵の子孫・霧隠聡史が同じくその夢を見たらしい。 そして今月の俺の誕生日。 偶然で済ましてよくなくなった気が3人の考えを鈍らした。 「うん。なんか胸騒ぎがするんだよね…。何かが裏にあるような…。」 「…(かっこつけてるつもりか?)とにかく何かが起こるかもしれねえな。帰りにまた3人でこのことについて話そうぜ。」 「それもそうだね。…って、やばっ!!黒板もうあんなに進んでる!?ノートノート!!」 この時は何かを感じていた俺たちだったがそれほど深くは考えなかった。 その結果、あんなことになるなんて誰が考えれたのだろう。
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