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「だよなー。俺も最初は意味分かんなかったもん」
人の一刀両断も気にせず、ケラケラと明るい笑いが(恐らく)中庭にほんの少しだけ響く。というか何で後ろにいるんだコイツは
後ろを向くと目に入ったのは、腕を頭の後ろで組みながら笑っている人懐っこそうな薄い茶髪の男。
「お…? どーした?」
「別に」
其に気付いた茶髪が組んでいた腕を下ろし、問い掛けて来たが特に何もないので一蹴した。
「そうか。まあ、とりあえず立たねぇ?」
特に気にした様子もなく、其の言葉と共に差し伸べられた手。
数える程にしか人付き合いのない俺はソイツの行動に少し戸惑ったが、此処は相手の好意を素直に受け取ることにした。
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