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「うわぁ……これならセシルが本気で暴れても大丈夫なんじゃない?……いや、微妙かな?」
「シェリル、僕が化け物みたいな言い方しないでよ。普通の壁もそうそう壊せないって……ましてやこんな壁は……」
トントンと壁を叩くと、薄い透明な膜が波を打つ。しかし、セシルの手にはまったく衝撃が伝わってこない。
これは盾や城壁などに使われているものと同じだとセシルは記憶を辿った。鎧にも使われることがあるが、柔軟性に欠けるため滅多に使われることはない。つまり、実戦レベルの素材なのだ。
「いや、ここが凄いのはわかったが、早く行かないと始まるぞ。さっき座ってた席に番号あったろ?あれで分けてるみたいだな」
「え……私番号なんか覚えてないんだけど」
「見とけって言われてたろ。俺が“120”、セシルが“121”だからまぁ“122”だろ。っと、すぐそこだな」
入ってすぐの場所に集まっているのが、セシルたちのグループだった。
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