第一章 剣魔高等教育校

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 セシルもシェリルがこういう所が苦手だということは知っているため、ジーンの言葉に頷くと人垣を縫って前へと出た。とはいっても、三人が通ろうとすると他の生徒は勝手に道を空けるためさして苦労はしなかったものの、壁のようなものをセシルは感じていた。  しかし、それもセシルにとっては気にするほどのことではなく、シェリルをジーンと挟む形でさっさと人垣を抜けた。 「はー、この中でやるのか」  人垣を抜けた先にあったのは透明な大きい箱だった。中には複雑な文字なのかすらわからないもので描かれた魔方陣があり、横に教師が立っていた。そして魔方陣の中央には、すでに女生徒が一人立っており頭に小さなウサギを乗せていた。 「ちょうど召喚終わったみたいだな。この学校に来るようなやつでも、やっぱ聖獣以上はなかなか出ないもんなのかね」
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