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「ジーン、お前ならば俺の願いも叶えられそうだな」
「……ああ」
契約。それは相互に利益がなければ成り立たない。人は使い魔に力を望み、使い魔は様々なことを契約者に望む。
ワイバーンの願い“最高の主の元で戦う”。最高の主となれるかはわからないが、戦いには嫌でも巻き込まれるだろう。ジーンにはそう確信があった。
「安心しろ。お前は俺の主となる力がある。あとは、お前次第だ」
何をもってそう言い切れるのかジーンにはわからなかったが、本当に認められているそれは伝わってきた。
「じゃあ、俺でいいのか?」
「むしろ、俺と共に戦えるのはお前くらいしかいないだろう」
「そうか」
不満はない。むしろ予想以上だった。このワイバーンがどういう存在なのか、それは後々訊けばいい。ただ、信頼出来ることは確かだろう。
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