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「公方様が浅井と繋がっていると…?」
一氏はまだ信じられないといった表情をしていた。
「浅井に直接ではないかもしれない。一時期、公方様が身を寄せていた朝倉を通じてかもしれない。朝倉が上洛しなかったのも、公方様の命令だと考えるとつじつまが合う。」
「なるほど。……最悪、武田とも繋がっている可能性がありますね。」
「武田だけじゃない。一向衆ともだ。これらが全て手を携えれば…。」
「完全な包囲網ですね…。」
「今回の越前侵攻、浅井をどうするかにかかっているだろうな。」
「なれば殿が伝えればよろしいのでは?高虎殿の父君を通じれば浅井とは連絡を取れるはずでは。」
「大殿が伝えない理由も何となく分かるから、どうしようか迷ってるんだ。」
そう言うと立ち止まり空を見上げた。
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