STAGE 2 押し付けは御免だぜ

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ACT 2.3 [全員相手になってやる!!その2] と、言う訳で「訓練」をする事になり…… 『ミシェルは絶対に楽しんでるだろ』 侠介は隊員室でバラドと玲華の三人で話していた。 『まぁいい機会じゃないか? 蟠りがある部隊は良い仕事も出来ないからな。 思いっ切りぶつかってこい。 ただしブラディアは使うなよ。 お前の能力は身体強化だから』 『分かってるよ、んな事くらい』 『でもさ、侠介は気性が荒くなるからなぁ~』 クスクス笑う玲華に対し、ウンウンと頷くバラド。 すると館内放送が流れる。 「あぁ~コホン。 ウラノス隊隊長ミシェル・ランロットから、特A隊全隊員に告ぐ。 今から「訓練」を開始する。 直ちに第四訓練区域に集合せよ」 『おぉミシェルの奴、本格的だな。 あっ、玲華。 俺やっぱり侠介に3000にするわぁ』 『えぇ!! それじゃ賭けにならないじゃん……!? あっ侠介、冗談よ冗談 アハ、アハハハ……』 『お前等……』 侠介は苦笑いで、握った拳はプルプル震えていた 5分後、第四訓練区域に特A隊全員が集合した。 『そろったな。 では、内容を説明する。 それは……喧嘩だ』 指を立てニコッと笑うミシェルに全員がツッ込む。 『何だか知らないが、反発派などと呼ばれる物が出来ているらしいな。 そんなにゼノス前隊長が命を賭けて残した侠介が気に入らんか?』 その時、一人の隊員が前に出る。 『ミシェル隊長。 お言葉ではありますが、私は彼が危険区域にいなければゼノス前隊長は亡くならずに済んだと思っています。』 『お前の言う事にも一理あるが、それだけでゼノスは死んだと思っているのか? 情けない…… それでもゼノスの一番弟子だった男の言う事か? これでは死んだゼノスは浮かばれぬな… 戦場とは常に死と隣り合わせ。 そして理由は様々だ。 その理由の一つにしか過ぎぬ事に何を突っ掛かっている? その前に我々、特A隊の職務はなんだ? 言ってみろライ』 『主に進化クラス討伐に当たり、危険分子を排除する事。 また市民が安全に生活が出来る様に命を賭けて事に当たる』 『まぁそんな所だな。 わかるか? ゼノス前隊長は職務を全うしたに過ぎない。 それに相手は最悪のジュバロだった。 ライ、お前の言っている事は「何かに対する」誇示付けに過ぎない。 それは何だ? 今、この場でハッキリと言ってみろ』 そう話しているミシェルの目は戦闘中かの様な鋭い目。 全員がその威圧によって完全に動きを封じられていた。
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