STAGE 3 今の家族はお前等だ

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ACT 3.3 [発動!!第二の能力(ちから)] ポイント100まで退避した各部隊は、固まった状態で交戦していた。 「負傷者は後ろへ回れ!!! それっ弾が切れたら接近戦しかない。 その場合は必ず2:1で対応しろ!! こちらライ。 司令部聞こえるか!? 増援部隊到着予定時間は?」 「こちら司令部。 予定時間は17:00、あと35分程あります」 「全体的に計算して供給エネルギーはあとどのくらい持つ?」 「だいたい、後25から30分です」 「わかった (増援まで間に合わないか) 特A全隊員に告ぐ!! 今から5分後、我々は全員接近戦へ変える。 銃器関係は一般隊に渡し、接近戦用の武器へ持ち替えろ!!」 ライの指示は通信機を通し全員に伝える。 ミシェルも後を押すように指示を出し続け 「こちらウラノス隊隊長ミシェル。 ギュプトス隊聞こえるか?」 「こちらギュプトス隊隊長ログナード。 どうした!?」 「部隊到着まで弾と供給エネルギーがもたない。 それにより、特A隊全員が5分後に接近戦を開始する。 出来るだけ急いでもらいたい、負傷者もかなりで始めた」 ミシェルは冷静に増援部隊に状況を説明する。 一方、侠介達は二手に別れていた。 侠介・玲華は地上で応戦。 バラドは地下へ行き卵の除去。 数的にさっきよりは減ってはいるが、油断したら一気に畳み掛けられる状態。 子供ジュバロが盾となり、マウティスは後方へ下がり指示を出しているようだった。 『クソッこのままじゃ……!?』 と、侠介が膝をつく。 そして、 『侠介、危ない!!!!』 玲華が叫ぶと同時にジュバロの鋭い腕が侠介の腹を突き刺した。 玲華は周りのジュバロを薙ぎ倒し侠介に駆け寄る。 刺された腹部から流れる赤い血。 バラドから通信が入る。 「どうした玲華!?」 「侠介が…侠介が死んじゃう!! 助けてよ、バラドー!!!」 泣き声で話す声からすぐに瀕死になったとわかり、バラドはすぐ向かおうとするがジュバロが進行を塞ぐ。 『邪魔だ貴様等ーーー!!』 バラドは叫びながらぶつかっていく。 玲華は必死に止血をするが、流れ出る血は止まらない。ジュバロが完全に周りを囲んでいた。 玲華は侠介を抱き締める。 『侠介…死なないで……』 マウティスの叫び声と同時に子供ジュバロが一斉に飛び掛かる。 「こちらバラド。 ミシェル、聞こえるか!! 侠介達が死んじまう!!!」 「バラド!! 死ぬってどう言う…!?」 その時、侠介達の方から一筋の光りの柱が空へ向かい伸びていくのが見えた。 直後、「ドスンッ」と爆発に似た音と地響きが伝わってくる。
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