STAGE 3 今の家族はお前等だ

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『何だ!! 何が起きた!?』 今までにない爆発に似た衝撃波が廃墟都市を覆う。 その中、激を飛ばすミシェル。 『全員構うな!! 今は目の前の的に集中しろ!! (状況が解らない…二人とも生きていなさいよ) 』 何か太陽の日差しを浴びているかのように暖かい。 (一体、何が起きたの?) 玲華は目をゆっくり開けると、そこには光りに包まれた侠介が立っていた。 さっきまで腹を突き刺され出血し瀕死になっていたハズなのに…… 辺りを見渡すと吹き飛んだ後が見え、囲んでいたジュバロも見えない。 次第に光りの柱は消えていく、侠介は人間とも思えない声を上げると背中から羽のような物が見える。 『侠…介?』 侠介のその声にジュバロの群は後退りをしていくが、マウティスが声を上げると同時に数十体のジュバロが飛び掛かってくる。 侠介は次第にジュバロに飲み込まれていくが 『ウゼェんだよテメェ等!!』 再び光りが体を包みジュバロを吹き飛ばす。 光りに包まれ、羽のような物が生えた侠介がガンソードを高々と天に向かい突き上げる姿は戦場に舞い降りた「戦神」のようだ。 風が吹きはじめ、侠介はゆっくりと歩きはじめる。 40~50のジュバロ対一人のブラディア使い。 無謀とも思えるその光景だが、数秒後に一瞬にして消え去ることになる。 「ミシェル聞こえるか!?」 「えぇ、まさかそっちもジュバロが?」 侠介が立ち上がったとほぼ同時刻、ジュバロ達が退き始めていた。 だが退いていると言うよりは「何かに怯えている」ように見える。 「さっぱり状況が解らないわね。 まさか侠介が?」 「さぁな。 だがさっきの光りの柱が出た後にジュバロが逃げるように散っていった。 それに…」 「それに?」 「ブラディアの力だと思うが、侠介達の方で凄い力を感じる。 ジュバロは俺達より危険認知が高い。 だから逃げたんだろうな」 バラドは通信しながら侠介達の元へ向かう。 数分後、ギュプトス隊が到着。 ウラノス隊と合流しジュバロの一掃に取り掛かった。 ミシェルはギュプトス隊隊長ログナードに簡潔に状況説明をし、迅速に部隊の編成を行う 『地上班と地下班に別れ、同時に一掃をかけろ!!』 ログナードは各隊に指示を出す。 ミシェルはライに通信する。 「ライ!! 私も含め今すぐ侠介達の元へ向かう。 態勢を今すぐ立て直せ!!」 ミシェルはライ部隊と合流し侠介の元へ向かった。
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