STAGE 3 今の家族はお前等だ

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~世界政府イーグル最高機関~ 『失礼します』 敬礼し部屋に入る事務官。 『どうした?』 『報告致します。 第一支部・ミシェル率いるウラノス隊及び、ログナード率いるギュプトス増援部隊とのミッションにおいて、Sクラスと接触』 『集合体か!? 大きさは?』 『Sクラスの大きさは過去最大。 一般隊は完全に戦線離脱し支部へ帰還。 代わりに第一支部全ての特A隊が戦場へと急行中』 『第一支部には三人のブラディア所有者がいたな?』 『現在Sクラスと交戦中との事。 それと確かな情報ではありませんが、例の佐久間侠介のブラディアが「第二進化」した模様』 『第二進化……か』 椅子に座ったままの男は口元が笑っていた。 廃墟都市ガザルムの中央に位置するこの場所で、大きな煙とともに浮かび上がった巨大な影。 厄介な進化クラスの集合体、Sクラス。 形、大きさ、能力は様々で今侠介達の目の前にいるのは大きさが過去例にない最大級の大きさだった。 『ミシェル、特A隊も離脱させろ。 コイツは俺達以外の攻撃は効かない!!』 バラドは残りの力でブラディアを発動させるが、バラドの霧は簡単に掻き消されてしまう。 その時、さっきの雰囲気とは違う侠介がバラドにむかって話しはじめた。 『大丈夫、アレはもう長くはない』 『侠介、長くないって?』 『あんなにデカくなっても、ただの動物だ。 ここに居たマウティスは勿論、ジュバロ達はアイツが命を掛けて産んだんだろう。 それを、殺された怒りで最後の力を振り絞ぼり立ち上がろうとしている』 侠介はそう言ってSクラスに歩み寄っていく。 全員の呼び止める声が聞こえていないかのようにゆっくりと。 今だに砂煙は消えてはいない。その中の大きな影にむかい話しかける 『生物の摂理を理解しろ。 今のお前じゃ、俺に勝てない……解るな?』 その時、オォーンオォーンと鐘の音のような音。 これはSクラスの最後の声だった。 ズンッと侠介の目の前にSクラスの体の一部が見えた。 それに静かに触れ 『潔いいな、安心しろ』 すると天を貫くような光りの柱が砂煙ごとSクラスの体を包み次第に消えていく。 そこにはSクラスの姿は既に無くなっていて、侠介は力が抜けたようにその場に倒れ込む。 最悪となったミッションは、侠介の新たな能力解放と共に終わりを告げた。 ――――――――――――――― (~登場キャラと作者の絡み~) ミシェル (今回は随分、私の隊員が危険さらされたけど無事で良かったわ~) 作者 (アハハハ…… 隊員の皆さん死にかけましたけどね(-.-;) ) ――――――――――――――― STAGE3 ミッション完了
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