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『そう……あまり連続的に能力を使わせないで頂戴。
特に侠介の能力は』
『なんで? 彼の力(ブラディア)を解明できれば、今存在している全てのブラディアを飛躍的に発展させる事ができるかも知れないのよ?』
『だとしても、ダメなものはダメ!!
これは私、「ミシェル個人からの意見」ではなく「隊長ミシェルとしての意見」よ。分かったわね? 橘』
話をしていたのはミシェルと橘。
遡る事30分前(イーグル研究施設)
『な、投げ飛ばした!?』
『橘さん…凄い、凄いですよこれ!!』
『二人を呼んだのは正解だったわ!!
ガン・ソードのデータも取れてきてるし、何より素晴らしいデータが取れたわ!!』
神咲の解放した能力で現れた巨大な獣型のブラディア。
対峙するは、第二解放した侠介(もといブラディア)。
『どうした? 臆したか?』
『グルルルル……』
『……どうやら、お互いに「時間がきた」様だな。 来いよ!!』
侠介が構えると大きな咆哮をあげ向かって来る。
侠介はそのまま跳躍し、空中で違いの攻撃がぶつかった瞬間、目を開けられない程の閃光が発生。
バシュン!!と物凄い音が響き、橘達はゆっくり目を開ける。
すると横たわる侠介と神咲がいた。
『ケンタ!! ロックを外しなさい、はやく!!』
橘はドアのロックを解除し二人に駆け寄る。
その途中立ち上がる一人の姿があった。
『いってててて……
って何がどうなってんだ?
!? 神咲、大丈夫か!!』
先に立ち上がったのは侠介だった。
そして神咲も目を開ける。
『……侠介、さん。 どうやら私、侠介さんに「負けた」みたいですね』
二人はそのまま医務室へ運ばれた。
運ばれる二人の後ろ姿を見て橘が言う。
『マキ、ケンタ。 さっきのデータをバックアップへ移し複製させ、一つは解析に回しもう一つは私の部屋に送りなさい。
ちょっとミシェルと話をして来るわ』
橘は早々とその場を去り、自室へと向かった。
『何、橘? 侠介が何かやらかしたかしら?』
『ミシェル……やらかしたも何も、あの最強ランクのブラディアを倒しちゃったわよ、侠介君が!!』
『!? そう……』
……と、橘はミシェルに連絡をした訳で。
この話は、瞬く間に研究施設内全域に広まった訳で……
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