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『新種? 間違いないのかミシェル』
『確信は無いけど私が見てきたジュバロの中には、同じモノはないわね。
とにかく、この一体は回収し分析に回すわ』
エリア26でのジュバロとの交戦で現れた新種のジュバロ。
身体の作りは人間、だが頭部、腕、足は人のそれとは全く違い、更には羽が生えている。
そう進化クラスのジュバロとC・Dクラスのジュバロとが合わさったような形。
その新種ジュバロは一度第一支部に運ばれた。
一方、研究施設では……
『すいません。上層部から急な用件が入ったので二人の分析はすぐに出来なくなってしまいました。』
そう言ったのは橘。
『んじゃここに居ても仕方ないな。帰ろうぜ侠介』
バラドと侠介は支部から乗ってきた「御一行様」とペイントされた車に乗り施設を後にした。
『…橘様。』
黒いフードを被り、顔に模様が彫り込まれた男が橘の後ろにいる。
『ここに居る時は「様」は止めなさいと言ったハズよ?』
眼鏡を外した橘の眼は、その男を突き刺すような視線で見る。
『申し訳ありません、以後気をつけます……報告致します。エリア26へ初投入したリグリア(試験体)よりデーターが届きました』
『生存は?』
『ウラノス隊と交戦し0です』
『ミシェルの部隊か……って事は回収されたわね。
次のリグリアは三体用意して、エリア21へ投入しなさい』
『御意』
黒いフードを被った男はそのまま施設の奥へ消えていった。
支部に着いた侠介とバラドは、すぐにミシェルから召集され重寿の自室へ向かった。
ドアをノックし中へ入ると、ソファーに腰をかける長い銀髪の女性がいる。
『重寿、連れて来たわよ』
『あぁ。それで、どうだったバラド?』
『いや面白かったよ、色んな意味でな。
それより、そちらさんは?』
『あぁ急なんだが上層部から直接派遣されたシュリアスだ』
シュリアスと呼ばれた銀髪の女性は立ち上がり、微笑みながら挨拶をした。
『本日付けで第一支部に派遣されたシュリアス・ホーンドで~す。ヨロシクね!!』
(おいミシェル。何だあの緊張感の無い女は?)
(さぁ、私も「初めて」よ)
侠介とミシェルが小声で話す。
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