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『侠介!!』
侠介は能力を解放してジュバロに中指を立てる。
『テメェの相手は俺だ。時間がねぇから早速行くぜ!!』
ジュバロが態勢を立て直し鎌を振り下ろすが、侠介は既に懐に居た。
『動きが遅いんだよ!!』
思いっ切り殴ると数倍もあるジュバロの体は吹き飛ぶ。ミシェルはすかさず通信機で指示を出す。
その時、侠介の通信機に通信が入る。
『玲華か!?』
『私の解放が終るわ!! 全快するまで暫く動けない…』
『あぁ分かった。後は任せろ』
そう言ったものの、自分の体力と残りのジュバロの数とが分が合わない。
『…クソッ、正直キツイか』
「こちらログナード!! ポイント00~160までジュバロ殲滅完了!!
ミシェル、隊形を組み直しすぐにそちらへ向かう」
様々な通信が飛び交う中、侠介はジュバロの群れに飛び込み、その中に居る他のジュバロとは明らかに違う「異質なジュバロ」を見付けた。
『あれが群れの頭、新種のジュバロか……気味悪ぃな。
あんなジュバロ見たことねぇ……』
そのジュバロは人の形をしているが手が六本ある。
うち二本は人間の手で残り四本は虫の足のように見え、足は人の足に見えるが異様に長く、通常では有り得ない曲がり方をしている。
そして顔も人間だが、目だけは明かに人間の目ではなく虫の目だ。
『キキキ……キサマが、ニニ、ニベルングロサム、ダダダ、だな?』
『驚いたな……進化クラスでもないくせに話せるのか。ますます気味悪ぃな』
『オオオ、お前のニニ、肉を、喰わせろ!!』
新種のジュバロが叫ぶように言い放ち手を挙げた瞬間に一斉にジュバロが飛び掛かる。
侠介は、あっという間に様々なジュバロによって姿が見えなくなった。
『侠介!! 全員、侠介を助けろー!!』
近くに居た隊員達が武器を取りジュバロに攻撃を開始した時、侠介に重なるようにいるジュバロが吹き飛んだ。
『邪魔なんだよ、テメェ等!!』
吹き飛んだジュバロはそのまま動かなくなり、隊員達は気付く。
『何だ、あれ……』
視線の先に居るのは侠介。
白く透き通る透明な羽。
体中が光に包まれ、いつも金髪の髪の毛は光と混ざり銀髪に見える。
一般隊も特A隊も見るのが初めて……
そう侠介の第二解放。
『クズ共が……』
侠介は手にしたガン・ソードを真横に切ると同時に、離れたジュバロ達が真っ二つになっていく。
『オォォーーーーーー!!』
っと、侠介が叫ぶとジュバロが後退りを始めた。
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