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子供の元気な声が聞こえる、いつもの初等部B組。
しかし珍しいことに、担任の鳴海が朝から教卓の前に立っている。
「あっ鳴海先生や!おはよう」
「おはよう、蜜柑ちゃん。いつも元気だねぇ」
「えへへ」
蜜柑の元気なあいさつに、鳴海はいつもと変わらない笑顔で言葉を返す。
さてと…、鳴海は一息をつくと手を叩いて、生徒の注目を集める。
「はぁい、みんなおはよう。今日はみんなに、とっても大切なお知らせがありまーす」
「大切な知らせ?」
「なんだ、なんだ」
あちらこちらでコソコソと囁く声が次第に大きくなる。
鳴海はクラスを一通り見回し、云う。
「今日は、な・ん・とこのクラスに新しいお友達がやってきま~す」
「新入生だ!」
新入生の存在を知り、クラスは一段と盛り上がった。
「新入生なんて、蜜柑ちゃん以来だね」
「うん!」
委員長が蜜柑の方を向いて話し掛ける。
それに蜜柑は、うれしそうに頷く。
うわぁ~。
ウチが来てから、まだ数週間やけど新入生がB組にやってくる。
仲ようできるかな。
期待に胸膨らます蜜柑。
それは他の生徒も同じようで、みんなソワソワと落ち着きがない。
そんな生徒の心境とは違い、鳴海の思考はいろいろな考えでいっぱいだった。
鳴海はふと、数分前の事を思い出していた。
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