第二回、ライアーカット

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なんだ?この条件… どっちに転んでも、こちら側が完全に有利… 俺は躊躇していた。 そして、金子に質問する。 「この条件…俺にかなり有利な条件になっている。勝っても負けても金が入るし、俺が裏切った時の条件は記述されていない……怪しいぞ?」 「アハハハッ!確かにそうだよな?まぁ気にしないでくれ。俺は金なんていらないんだ。俺は…俺は心底、その男を殺したい…それだけなんだ。それに、君が裏切るなんてこと考えてなかったから、書かなかったんだけど、何か加えたほうがいいかい?」 彼の目の奥底に、並々ならぬ憎悪の炎が見えたような気がした。 直感だったけれど、この金子という男、信用できる。 そして、俺はサインをした。 「よし!そんじゃこの契約書はアンタらが持っててくれ。会場で会おう」 そういうと、金子は帰っていった。 「孝幸君…本当にあの人信用して大丈夫なの?」 俺はタバコを吸いながら、資料を見ていた。 「まぁ多分大丈夫さ。あの人の目…常に笑っていたけど、一瞬だけ物凄い憎悪を感じる時があった。それぐらい、殺してやりたい相手がいるんだろうな…」 遺恨か… 私情を挟んでは冷静さを失う… 不安材料といえばそこだった。 今回のカードゲーム。 チーム戦ってどういう事なんだろう… 条件はみんな同じ… 考えても仕方がない。 ただ、今回に限り協力者がいる。 それだけでも心強かった。 第二回、ライアーカットまで、残り五日となった…
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