第二回、ライアーカット

3/10
前へ
/115ページ
次へ
俺は鬼島を許さない!! そう俺が前の職を止めたのも、アイツを殺す為… この探偵業も、鬼島の情報を手に入れる為に始めた。 だから、汚い仕事も全て受けた。 鬼島を殺れるチャンス… アイツを殺る為なら、命も惜しくない… アイツは…アイツは… 俺はゲームに参加する事にした。 「詳しい日時と場所を教えてくれ……春日さん」 春日はニヤリと笑った。 「それでは、受けて下さるということですね?ありがとうございます。これは前金です。納めて下さい」 春日は鞄から紙幣の束を無造作に机の上に置いた。 「春日さん…アンタ、こんなことして何のメリットがあるんだ?」 「フフフッ。今回のゲームに参加するにあたって、貴方にお願いすることはただ一つ。鬼島と戦い、勝つこと。それだけです」 春日は葉巻を消し、席を立った。 「実は私も彼には因縁がありましてね。まぁ共通の敵を討っていただきたい。それだけです。だが、私には命を賭ける勇気がない。だから、貴方に依頼しました」 春日はそういうと帰り支度を整え始めた。 軽く会釈をし、出口に向かうと何かを思い出したように振り返る。 「あ!そうそう。今回のゲームに遠藤孝幸という青年も参加するのですが、彼も中々のやり手です。是非、仲間にするといいでしょう。それでは…」
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加