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すると、何かに気づいた様子で、胸ポケット辺りをまさぐっていた。
「悪い、悪い!俺、こういう仕事やってんだ」
クシャクシャになった名刺には「金子探偵事務所」と書かれてあった。
「探偵さんなんですね?でも、何故チーム戦って事、あなたは知っているんですか?…あなた、春日側の人間なんでしょ?」
金子はキョトンとしていた。そして、笑った。
「アハハハッ!やっぱり春日ってヤツはライアーカットの主催者側の人間なんだな?どうりで会社名が怪しかったわけだ!」
春日の置いていった名刺を取り出した。
「株式会社SOW(ソウ)反対から読むとウソ…アハハハッこりゃ傑作だ!」
金子はやはりただのプレイヤー…
いや、まだわからない…
金子は資料を開き、話しはじめる。
「見てくれ。これを手に入れるのに500使った。そして、こっちは300…」
資料は今回行われるであろうゲームに関する、主催側のレジュメだった。
「まぁそんだけ使ってこれだけだ…やはり国単位で行われるゲームだ。外部にリークしないように、かなりの防衛線が張られている。しかし、この資料は、かなり有力な情報だ。チーム戦、そしてカードを使ったゲーム…それだけでも、いくらか対策を練れるはず」
俺は資料に目を通した。
…なるほど、中々信憑性のある資料だ。
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