第二回、ライアーカット

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「なるほど…だが、俺は前回いろいろ経験させてもらった。あなたが俺を裏切らないって保障はあるんですか?」 金子は真剣な顔で条件を話し出した。 「俺は金なんていらない。もし、俺達が勝った場合、賞金は総て遠藤君にあげよう。俺はこのゲームの参加者の一人を殺したい。…復讐だよ。それが目的だ。今から契約書を作成する」 すると、金子は一枚の紙を取り出し、自分の名前をサインした。そして、その隣に拇印を押し、俺の前に置いた。     契約書 ①ライアーカットの賞金は遠藤孝幸に総て寄贈する。 ②万が一、金子隼が裏切った場合、違約金として、五千万を遠藤孝幸、もしくはその家族、或は恋人に払う。 ③金子隼、遠藤孝幸、二人が負けた場合も、五千万を家族、或は恋人に払う。 ※②、③の受け渡し方法は金子探偵事務所の助手を勤めている「渡瀬 里緒菜」が代行して行う。
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