19人が本棚に入れています
本棚に追加
金子、遠藤のチームは僅かな時間で、心を一つにした。
一方、鬼島チームは鬼島のワンマンプレー…
恐怖で全員を支配する。
果たして、今回のゲーム、どちらが有利なのか…
春日は各部屋に繋いである監視モニターを眺めていた。
「フフフッ…予想通りの展開だ。金子は心の奥底に獅子を飼い、鬼島は存在そのものが蛇…元秘密諜報員同士の戦い…これは見物だ…フフフッ。それとやはりここだな…」
春日は手元の資料を広げ、遠藤と松永二人の名前を丸で囲む。
「松永…フフフッ。後がない人間の底力、見せてもらうぞ。そして遠藤君…君は覚醒出来るかな?アハハハッ!」
今回の参加者のほとんどは自主参加である。
借金で首が回らなくなったもの。
遠藤のように、命を引き換えにしてさえ、大金を得なくてはならないもの。
政府の発表した今回のライアーカットだが、CMに有名タレントを使い、軽いノリでPRしていたのもあって「まさか本当に命までは取られないだろう」と好奇心で参加するものも少なくはなかった。
しかし、金子と遠藤は違った。
春日が誘い込んだのだ。
ある目的の為に……
最初のコメントを投稿しよう!