止められない時間

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「何かね……大丈夫な気がするの」 ふわりと微笑んだ香茅の心は非常に穏やかであった。 加奈子はそう言われると何故だか大丈夫な気がしてしまう。 根拠など何も無いのだけれど……。 親友の背中は大人びた雰囲気を醸し出していた。 いつも加奈子の先をゆく香茅はスキップを刻みながら進んでゆく。 加奈子は置いて行かれないように早足で追いかけた。 並んで歩くと香茅がいかに飛び抜けた存在であるかが分かる。 風に靡く髪、華奢な手足、男女問わず魅力的な容姿。 それがたった一人の物であることは一部の人間だけが知るところである。
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