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ある平日の晩彼が、そろそろ寝ようかと部屋の電気を消すと、ピンポーンと突然呼び鈴が鳴った。宏明は驚いた。時計を見ると、12時半を過ぎている。この時間に配達や郵便が来るとは考えられないし、ただでさえ付き合いのない隣人にしたって、もっと早くに来るものだ。この時間に部屋に人を呼んだ覚えはない。ならば、ドアの向こうでインターホンを鳴らしたのは、何者なのだろうか?ありえない話だが、旅をしているヒッピーしか思いつかない。それは自分が学生時代に、アメリカに行った時に出会ったヒッピー達に憧れ、かぐや姫の歌に出てきそうな「三畳一間」みたいな暮らしをしながら「ラブ&ピース」を謡ってたためかもしれない。
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