128人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
《三人称》
一人称とタメ張って良く出てくる、一番上の子「三人称」。
この子は一人称とは逆に、周りのことをよく見ている大人です。「彼」「彼女」「○○(キャラ名)」など、客観的に物語を眺めるのが得意ですね。
『夕貴は彼の姉が嬉しそうに出した命令に、嫌々ながら従った』
さっきの例文と同じ状況ですが、一歩引いた視点で書かれています。
が、感情移入しているのは先ほどと同じ、主人公ですね。
一応、三人称でも誰かの視点で物語を進めることが求められるため、その視点を固定した「誰か」以外のはっきりした感情を知ることはできません。
ただし一人称と違うのは、必要に応じて視点を切り替えることができるというところ。
一人称だと「他の人の行動」が見せづらいのに対して、三人称なら簡単にできます。
たとえば主人公が森の中ではぐれていても、他の仲間がどうしているか、あるいは敵がどこにいて何をしているのか、それらを同時に書けるわけですね。
まあ、切り替えすぎるのも読者が疲れてしまうので、ちょっと加減のいるところですが……同じ場面や章では視点を切り替えないほうが無難、です。
最初のコメントを投稿しよう!