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物心ついた時には、僕のとなりに君がいた。
理由としては、単純に、幼稚園で常に一緒にいたから。
どうして仲良くなったのかは覚えていない。
僕から話し掛けたのか、先生がたまたま僕等二人を仲良くさせたのか。
幼い子供は男女の区別なんてなくて、僕の親友は彼女だった。
彼女は人見知りが激しくて、あまり他の子供と仲良くなることはしなかった。
いつも、僕にべったりだった。
僕はそんな彼女に気を使って…かどうかは幼過ぎて覚えていないのだけれど、彼女以外と遊んだ記憶はあまりない。
けれど、それで満足していたからそれで良かったんだ。
1番古い記憶は、幼い彼女の満面の笑みだ。
その頃から、僕は彼女が大好きで、嫌いなところなんて何もなかった。
彼女はどうだったのか。
それはわからないけど…おそらく、僕と似た、あるいはそれ以上の幸福を感じていたと思う。
ただの自惚れかもしれないけど。
毎日が楽しかった。
まぁ、小学校前の子供はよっぽどのことがないかぎり幸せに生きている。
自分の言いたいことを言って、したいことをして、ストレスなんて知らずに生きる。
少なくとも、僕はそうだった。
残酷なほど、幸せで幸せで仕方がなかった。
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