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「あそこよ。ほら、カゴが見えるでしょう?」
慌てて帰ってきた娘に連れられてやって来た父親は、ゆっくりと一歩ずつカゴへと進んでいく。
少女も父親の服の裾につかまって、恐る恐る近づいてゆく。
カゴの向こうに、眠るようにして彼はまだそこにいた。
「本当だ。しかしなぜこんな場所で?」
横たわる彼は、見たことのない衣服を身につけていた。
とにかくこの、聖なる場所に死体を置いておくわけにはいかないので、担ぐことにした。
すると。
「あの…」
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