11人が本棚に入れています
本棚に追加
僕の周りから、人がい『なく』なり、最後に彼女までい『なく』なったとき。
……僕は笑った。
狂ったように、笑った。
それが普通であるかのように、笑い続けた。
僕の視界が『それ』を捕らえたとき、この世の物とは思えない、おぞましい音が鳴り響いていた。
――耳が痛い。
赤で彩られた世界に、僕だけが存在していた。
奴らは僕を取り囲んでいたけど。
………それを僕は認めなかった。――認めたく、なかった。
もう僕しかいないんだ。
奴らなんかいない。いてはならない。
最初のコメントを投稿しよう!