Vision Ⅱ

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「あの、ありがとうございました。…ハンカチ、洗って返しますね。」 桐「あぁ。いいですよ。それあげます(笑)」 「え、でも…」 桐「いいですよ。」 「じゃあ、…ありがとうございます。」 桐「いえいえ(笑)」 「あの・・桐野…剛さんですよね?」 桐「あ はい。知ってましたか。」 「それは勿論。」 桐「…あなたは?」 「…え?」 桐「あなたの名前は?」 「…瑠莉です。…来河瑠莉(クルカワ ルリ)。」 桐「瑠莉…ちゃんね。年は?」 瑠「25です。…桐野さんと同い年ですよ。」 桐「同い年かぁ。じゃあ敬語じゃなくても良いよね(笑)」 瑠「そうですよね(笑)」 ───── それから俺達は他愛もない話で盛り上がった。 自分では分からなかったけど、俺はこの日から彼女に惹かれていたんだと思う。 彼女と話すだけで幸せな気持ちになっていた。  
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