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す
すると僕の目の前に一本の線が引かれ始めた
すすー、すー
1メートルぐらいで線は止まる
「あ~狭…もうちょっと切り込めばよかったぜ。まあしょうがないですね」
僕は動揺した
それもそのはず、僕の中の僕の真っ暗な意識の中に人が入って来たのだから
しかし僕の目の前にいるのは人の様で人でない生き物
白と黒の衣をまとい背中には白い翼が生えている
優しそうな顔つきなのに鋭い目右肩に担いでいるのは長さ2メートルほどの大きな鎌だ
しかし鎌にはピンクのリボンがまいてある
僕はこのよくわからない人をじっと不思議そうに眺めていた
「なにみてんだょ!あなたの為にきたのですよ」
話し方も気持ち悪い
「な・なんだよあなたは!?楽しく生きたいんだろ?だから来てやったっていってるでしょ。何か好きな事とかやってみたい事はないんですか?」
僕は少し下を向きながら答えた「無い…」それが僕の答えであり、だからこそこのまま眠りにつこうとしている
それをいきなり現れた知らない奴のお節介にあっている
僕はとことんツイていない
「おーい…聞いてるのかなあ?さっさと答えろよ!って言ってるでしょ」めんどくさいので適当に僕は世界征服と答えを返した
変な奴は少し黙り込んでいる
僕に嫌気が差してきたのだろうか
それともふざけた僕に怒っているのだろうか
「それは良い考えですわ。力を貸すので世界征服してみろや」
僕は早くどこかへ行ってほしかったので「ははは…そうですね…じゃあまた」と答えた
「おっ!それじゃあ決まりだな。ちゃんと夢を叶えてあげますよ。ふふふ」
僕の頭の中は何でそうなるの?かでいっぱいになっていた
「きゃはははは!楽しくなってきたぜ、ちょっと指を貸してもらえますか…」
変な奴は僕の手を無理矢理に掴み自分の方へと引っ張り込んむ
何をされたかよくわからなかったが一瞬痛みが走り僕の人差指の先から少しの赤黒い血が出ている
そして指から出る血をペロリと舐めた
「これで契約ですね。お前の夢が叶うか死ぬまで付き合ってやるぜ!あっ、そうそう俺はエデンって言うのよ。お前は真野未來(まのみらい)だろ、よろしくね」
僕はなぜエデンに名前を知られていたのかびっくりしていた
しかもびっくりしている一瞬の間にエデンはいなくなっている
僕は何が何だかわからない一時を過ごした
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