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セイとKURAUDOの二人だ。既に交戦中だった。
エリア4からエリア3に繋がる原地の先に二人の姿を見た。その内の一人は先程説明しそこねた、パーティーのラストメンバーで、細身の刀を愛用する鉄刀使いである。
二人とも一体何と戦っているのだろうか? 側に切り立つ岩場から様子を伺い、鮮やかな青の鱗が視界をよぎった瞬間、グランは戦慄し、固まってしまった。
頭から生えた橙色のトサカ、湾曲した大きな鍵爪。先刻グランが苦戦をしいられていた羽竜、を二匹連れた、それらよりも一回りも二回りも巨大な体駆、爛々と輝く青の麟鎧。彼等のボス、“ドスランポス”である。
引き連れている内の一頭がある時鳴き声を上げた。それに伴いもう一頭も、グランの方を向いて鳴いた。
「グラン、避けろ!」
セイの激が飛び、体が硬直から解放される。が、その間にも向かって来るランポス。グランは覚悟を決め背中のブレイズブレイドの留め金を外す。
ぱちん、留め金が外れる音が空を抜けた、まさに瞬間、ランポスが腰を落とし膝を曲げ、少し開いたかかとで地面を掴み、見事な跳躍を見せグランめがけて飛びかかって来た。
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