江戸

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真っ暗だった視界に光が入る。 見慣れない家。 見慣れない人たち。 繋がらない記憶。 美『‥あれ?あたし車にはねられて‥、え?生きてる!?きゃっほ―っ!!!』 気を失う前のことを思い出し周りなんて気にせずに両手を上げて万歳をする美羽。 端から見たら完全に痛い子だ。 そんな美羽に睨み付けるように厳しい視線を向けている鬼のようなイケメンのような鬼。 土『てめ―は誰だ。長州か?』 威圧感たっぷりで問いかける。 万歳をしたまま彼の方を向き、両手を下ろす。 暫しの沈黙を保った後‥ 美『だれがチャーシューだ、この野郎ぉおぉ!!!!!』←チャーシュー=豚 土『ちゃぁしゅうじゃね―よ!!長州だ!!!つ―か、ちゃぁしゅうってなんだよてめぇ!!ふざけてんのか?ぁあ?』 美『‥あんた馬鹿?あんなうまいもん知らないの?』 美羽は憐れみと軽蔑が入り交じった眼差しを向けた。 土『‥てめぇ、斬るっ!!!!!』 眼差しの意味に気づいた彼は腰にある刀に手を伸ばす。          
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