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天樟院篤姫は一人暗い部屋で自らの死を待っていた
もうすぐ自分の寿命は尽きるだろう
床につきこの半年ろくに起き上がって庭を散歩した覚えはない
医師に脳溢血だと言われ、もはやこれまでかと思った
だか、死は恐ろしくなかった
不思議だ。もしや私は死にたいのかもしれない
私の人生は本当に波瀾万丈であった
幾度も悔し涙嬉し涙を流したものだ
この47歳天樟院の生涯
本当に意味のある人生であっただろうか…
否、あったに違いない
私を必要とした者は数えきれない程いた
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