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奥老女の菊本は一の養育係となり一のその活発の良さに大層身の回りの侍女に自慢話をしていた程であった
本邸ではしきたりが厳しく窮屈な日々を過ごす。
子供達はよく別邸へと過ごす日が多い
別邸ではそこまでしきたりが厳しいわけではなくのびのひとはしゃげた
「兄上!今日もあそこに行こ!」
一は元気よく跳び跳ねながら兄忠冬の着物の裾を掴む
「わかったわかった…一は落ち着きがないなぁ。別にそれが悪いわけではないけど」
忠冬は毎日妹一と共に家の庭を抜けた先にある砂浜へとついていった
ちょっと家から離れただけて足に波が押し寄せる
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