0人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
高校を卒業して、大学進学か就職か、ため息が出た。
「なぜかって?」
「それはお前、やりたいことないからだよ」
そんな独り言を話していた。
周りから見れば、ただのアホに思われるかもって考えたら、少し恥ずかしくなった。
僕、秀一は将来に思い悩む18歳。
今年、1年は考える年にしようと決意していた。
やっぱり、お金がいい仕事がいいなーなんてあいまいなことを考えまくっていた。
僕の家は、2階建ての古い家。
正直、自分の部屋が2階でよかったと思った。
あまり、親と顔を合わせるとぐちぐち言われそうで嫌だからである。
1階のテレビのある部屋にいき、ふとテレビをつけた。
「…また、人が殺されたかー」
思わずぼそっと言葉がでた。
最近のニュースは人殺しか、お金に関する事件ばかりだと思った。
「やっぱり将来お金が稼げる仕事しよ」
テレビを消し、2階の自分の部屋に行きパソコン広げて職業の年収調査。
「医者か、弁護士か…」
また独り言…
「会社をたちあげたらそれ以上だな」
また出た。
「まー、欲を出せば働かなくてもお金が入るようにしたいなー」
ここまで来ると、自分でも理解した。
要するに「お金がすべて」
ため息をつきながら、自分の目標が見つからないもどかしさにさいなまれていた。
最初のコメントを投稿しよう!