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僕は、歩く力が弱くなっていることに気がついた。
秀は、ため息をつきながら言った。
「動物は、間違っても生き物だ。痛ければ、泣く。怒れば吠える。お腹もすく。言葉なんてただの音だ。動物は人の発する音を聞き分けていると思わないかい?お手、お座り、とか。人間はどうだ?動物の発する音をまるで理解できないだろ?」
もうわかった。僕は、こんな話はしたくないといわんばかりに、適当にあしらった。
「人間社会、人間中心、そんなことい言っておきながら、絶滅しそうだから、本格的に助けましょう。紫外線、オゾン、地球の環境が壊れているから、治してあげましょう。これが現実だ。」
僕は、聞いていないふりをしつつ、耳にはいる秀の言葉を聞いていた。
確かに、危うくなったからことを起こそうとするが、協力は薄い。
便利さを追求した結果が今にある。そんな気がしてならない。
新しいものは、いろんなことに配慮してあるが新しいものは高い。自分の生活を切り詰めて環境に配慮する人がいるだろうか?仮に新しいものを買えば、古いものがゴミになる。
何が一番いいのかわからない。
「矛盾した人間。周りから見れば、みんな偽善者。ドライブが趣味は環境破壊が好きと言っているように聞こえてもおかしくないだろ?」
・・・
秀はこう言った。
「みんな怒っているんだ。ココが裏の世界と呼ばれる理由は、みんな怒ったんだよ。完全に。」
「え?」
「犬も猫も人になつくだろ?あれは表だよ。ココは裏の世界。みんな、内なる自分に気づいて、怒ったんだ。動物も、植物も、地球も、自然全て。」
今まで歩いてきてずっと不思議に感じていた。
・・・
・・・
「人が一人もいない。」
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