とりあえず最初は肝心だよね

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体育館に入場して入学式が始まったんだが…かったりぃ。 校長の話とか特にかったりぃ。 かれこれ1時間は話してんぞ。まあ3分の2は寝てたがな。 「おい龍一。」 「なんだカス。話しかけんな。」 「ひどい…いい加減名前で呼んでくれよ。」 「しょーがねーなー。なんだ?式の途中だからあんまデカイ声だすなよ翔太。」 「やっと…名前で呼んでくれた…グスン。」 「だからなんだ?つーか泣き出すんじゃねぇ。」 「おうっ。」 …切り替え早っ。 「…で用件はなんだ?3文字以内で伝えろ。」 「ムリだっつーの。つか知ってたか?ここの生徒会長って超可愛いらしいぞ。」 …そんなことかよ。 まあ一応この高校について説明しよう。 ここは聖稜(せいりょう)高校。 敷地はバカみたいに広いわ建物は多いわで正直めんどくさい。 しかも翔太が言うには生徒のレベルが高いらしい。 何のレベルかっつーと見た目やら成績やら運動神経やら。 大学や就職にかなり便利になるからここに来る奴はたくさんいる。 オレ?オレは家から近いからだけだよ。 「…つーかその生徒会長がなんだって言うんだよ。」 「新入生挨拶は会長が指名した奴ができるのは知ってるよな?」 「は?何それ?」 「知らねーのかよ。説明してやんよ。会長に指名された奴はぶっつけ本番で挨拶すんだよ。しかも会長の隣で。」 「ふーん。でお前は張り切ってると。」 「おう!会長に選ばれるだけで名誉ってもんだぜ!」 「はいはい。頑張ってこいよ。」 はぁ…めんどくせぇ。
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