act.3

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「時間?」 「うん、聖にトイレ行ってくるって行ってきたからさぁー」 ……………。 「はっ!?」 なんでここで頭の回転が倍遅になんだよ! 大かっ!大なのかっ!さすがに大でも長いわっ!← 「お前早く戻れよ!変なあだ名つくぞ!」 「うん、だから行くねー」 「あー…聖と一成さんによろしく言っといて」 「あはっ、了解ー」 …なんか、どうして田口がナヨ男として成南でやっていけるか分かったかも。 頭のネジの配列、絶対間違えてる 「あ、」 何かを思い出したように、立ち止まって振り返った。 「中丸くんさ、もうそろそろ抜け出さないと、行き場無くなっちゃうよ?」  …そんな宙ぶらりんの状態だったら… 「喧嘩漬けの世界に来るか、中丸くんが本来居るべき世界に戻るか。いい加減決めないと。」 「…うるせぇよ、」 自嘲するような言い方だった。 意識したつもりないのに。 分かってる、このままだったら紅蓮にも中丸の家にも迷惑がかかるって。宙ぶらりんの俺がチームに口出しとか出来ないって。 「…ならいいんだけど。 じゃあまたね。」 田口の背中を見ながら、俺の頭の中は育ててもらった親よりも、チームに誘ってくれる総長や赤西、赤の特攻服のほうが支配していた。 …俺は喧嘩漬けの世界を、望んでいる。  
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