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「あ、起きた。」
目を開ければ、当たり前に痛む目元。痣になってたらどうしょう。あのやろう、本気で殴りやがって。
「…ん、?」
「あぁ俺田口、田口淳之介。
さっきはごめんね、タイマンに乱入するなんて野暮なことしたくなかったんだけど、ポリ公の制服が見えたから。
目元痛むでしょ、上手い具合に当たっちゃったからさ。」
ニコって笑ったこいつの目は無い、違う、糸になってんだ。
つうかお前のせいか。この金髪やろ。
「…あれ、あいつは」
「赤西くん?
ジュース買いに行くって、しばらく経つけどねぇ」
ゆっくり起き上がれば、寝かされていたのがベンチの上だといことがわかった。なんとも背中が痛い。
「赤西くん不器用だからさ、もうちょっとマシな言い方すれば、普通に中丸くんと仲良くできるのに。
あれだよ、好きな子に意地悪しちゃう小学生男子だと思ってあげて。」
「……は?」
「簡単に言うと、赤西くんは中丸くんと友達になりたいんだって。」
頭の上に大量の?マーク。友達?は?なのに何故マジ喧嘩。
「そんなことよりさぁ、中丸くんずいぶん強いんだね。あの赤西くんと互角なんて。
見た感じそんなことと無関係みたいなのに。」
「…赤西が手加減でもしたんだろ。」
じゃなきゃ互角だなんて、有り得ない。
だから何だって話なんだけど。
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