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自分の世界に浸りきってる琉香の耳に大音量の音楽が響きわたる。
「きゃあ!」
大きな声をだして驚き自分の机から飛び起きた周りのクラスメートの視線を一気に集めた。
我に返り今の自分の状況に気が付き、恥ずかしくなり、急いで椅子に座り直した。
何人かの男子は笑ってたがすぐにいつものクラスに戻った。
「岬、早紀、なにすんのよ、びっくりするじゃない。」
少し小声で二人に文句をいう。
「何言ってんのよ。琉香、あんたが呼んでも自分の世界に入ってなかなか、帰ってこないからいけないんでしょ。ねぇ?岬。」
「うん、さっきの授業だってぼーとしてたし、それに先生に進路の紙だしてないの敷島だけだから早くって言ってたよ。」
「えっ?!2人とももう出したの?」
「決まってないのってあんたくらいよ。」
ため息をついて、呆れた顔で言う。
「だって…決めらんないんだもん」
「とにかく、早く出してね、琉香。」
「うん…わかった。」
また、琉香は一人考え込み始めてしまった。
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